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ジョルジュ

Author:ジョルジュ
心母少女最終話更新
完結おめでとうございます。
08/03

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(*゚ー゚)よなよなようですようなのです 

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 14:58:28.58 ID:RDzcig/60


 信号機がちかちかしている。
 夜の街は黒くて明るい。歩く度々足元のスニーカーの擦れる音がする。


(*゚ー゚)「深夜徘徊というのはですね」


 私は傍らにいる彼のためだけにその言葉を紡いだ。


(*゚ー゚)「日本が世界に誇るエクストリーム・スポーツなのです」


 徘徊だなんて老人めいた言葉にだまくらされてはいけないのだ。深夜徘徊とは即ち、若いものの特権なのである。
 コンビニの蛍光灯の無機質な色。怪しげな店の白熱灯。洩れ出るその光。
 町は街になって、妖しいものになる。


(*゚ー゚)「この競技は大変を極めます。それでも、あなた来ますか?」







5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 15:02:10.94 ID:RDzcig/60

(*゚ー゚)よなよなようですようなのです


 **


 私が学校から帰り、何時ものように挨拶をして直ぐにベットに潜り込んだことについて、家族は何の疑問も持っていなかった。
 其れは結構頻繁に在ることで、彼らは「ああ、またうちの次女は意味も無く部活でハッスルしてきたのだな」と思っただけだろう。
 美術部でハッスルするとはどういうハッスルなのだろうとその言を聞くたびに私は不思議に思っている。

 話を戻す。私は本日、美術部の部室である美術室には顔さえ出していないのだ。
 日常は、美術部員として大体毎日出席しているのだが、今日の私は一味も二味も違った。
 図書室で眠っていたのである。


( <●><●>)「おきてください」

(*゚ー゚)「おきましょうとも!」


 という会話を司書の先生と交わしてしまうほどに眠っていたのだ。




6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 15:11:39.68 ID:RDzcig/60

 そうして放課の二時間半。其の後の我が家のベッドでの三時間。計五時間半の睡眠を日中摂った私は、


(*゚ー゚)「ようよう寝ました」


 深夜一時、元気満々だった。


 我が家こと箱根家は代々早寝早起きの習慣を植え付けられている。主に、食以外の健康に厳格な祖母によってだ。
 彼女は七十過ぎにしてジャンクフードをもりもりと食べて、夜九時に就寝、朝七時に起床という夏休みの幼稚園児のような生活リズムで生きている。
 其れに付き合う私の家族はけれども文句も特に無く、夏休みの幼稚園児とまではいかないものの、冬休みの小学生のような生活リズムで生活していた。


(*゚ー゚)「しかし、それだけ寝てもあれだけ授業中に眠たくなるのですから、納得がいきません」

(*゚ー゚)「そうして今、昼間寝て夜活動するという状況におかれた私の、この元気さ!」

(*゚ー゚)「これは間違いなく私の体が夜型だという証拠に他なりません」


 拳を握り、そう頷いた私は静まり返った夜の我が家でもそもそと着替え、もそもそと玄関を出た。
 夏の夜の空には疎らに星が輝いている。図にすると☆☆  ☆ ☆ ☆      ☆  こんな感じである。
 そんな空の下、私は思ったよりも夜風が涼しいと感動していた。




9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 15:17:46.58 ID:RDzcig/60


 向かう先は繁華街。ポケットに忍ばせてきた携帯電話の小窓を覗くと、まだまだ夜もすがらの深夜一時八分。
 何があるかしら何が待っているかしらと少女らしく軽やかに、私は歩を進めていく。
 信号が照った交差点を通り過ぎると、何故かじっとりと心臓が重くなった。


(*゚ー゚)「……」

(*゚ー゚)「かそけき音此処に在り」


 足元にぶぶぶと落ちてきた蛾を踏み躙り、強いて冷たい顔で赤信号を踏み渡る。
 赤信号。皆で渡れば怖くない。
 赤信号。深夜で渡れば怖くない。

 先日交通事故で死んだ同級生のように、暴走車に轢かれて死ぬなんてそうそうありはしないのだ。


(*゚ー゚)「そう、先ず向かうは繁華街です。内藤君の足取を追ってみせましょうか」


 それとも彼は西川君だったろうか?





10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 15:25:49.70 ID:RDzcig/60

 彼は今の私と同じように家を抜け出し、此処から少し行った先にある公園で恋人と落ち合った。
 そうして一頻り繁華街で遊び呆けた後、酔っ払いの運転する車にぶっ飛ばされたのだ。手を繋いでいた恋人ごと。
 恋人達が妬ましくてやった。いまでは反省している。等とふざけて言っていたのは誰だったか。私か。


(*゚ー゚)「ようよう考えれば不謹慎なものです」

(*゚ー゚)「いかに謝れば許してもらえますかね。取り殺されるのはいやです」

(*゚ー゚)「兎角、失礼千万、申し訳御座いません、内藤君」


 交差点の真ん中に立ち、黒々としたブレーキ跡に目をやって、ぺこりと頭を下げて十秒。
 頭を上げたときに車が迫っていたら面白かったのに、とこれまた不謹慎に思いながらも私はその場を離れた。
 車に轢かれるなんて御免こうむりたい。


(*゚ー゚)「それじゃあ先ずは公園ですね。繁華街は其のあとです」

(*゚ー゚)「我が愛しの恋人に会いにゆくのだ」

(*゚ー゚)「いえ、彼風に言うと我が愛しの恋人に会いにゆくのだ、「お」、ですね」 


 さらさらとススキが風で鳴っている。公園の街灯が煌々と照っているのが遠くからでも良く分かった。
 近隣区域の人々は何も言わないのだろうか。
 例えば、鳥だとか、猫だとか、犬だとか、虫だとか。あの明るさでは、もしかするともしかしてヒトだって文句を言うやも知れない。



12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 15:33:59.07 ID:RDzcig/60

(*゚ー゚)「まぁ、私の家にはこの光は届きませんから、どうだって宜しいですね」

(*゚ー゚)「ねぇ?」

(,,゚Д゚)「……ああ、そうかい」

(*゚ー゚)「そうですよ。しかしまた、ステレオタイプでせめましたね」

(,,゚Д゚)「はぁ?」

(*゚ー゚)「いえいえ、私は一向に構いやしません。寧ろ王道は好きなのです。お姫様よりも幼馴染を選びますからね」

(,,゚Д゚)「おれはゲームはしないよ」

(*゚ー゚)「スポーツ一直線という感じの風体ですもの、頷きますよ」

(*゚ー゚)「そうです、私は丁度同行して頂ける異性を探していたんです」


 彼はかっくりと首を傾げて三回ほど瞬きをした。
 耳がぴこぴこと上下するたび、街灯の強烈な光によって作られた影も上下する。私もまた然りだろう。
「それじゃあ行きましょうか」という私の言葉に、彼は少しだけ眉根を寄せたが、「スタンドバイミーごっこにも、あきたし」と言って頷いた。

 この近くに線路はありましたか、という問いは回送の電車の音で遮られた。
 深夜の街は何でもありなのだ、と私はようやっと納得する。




13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 15:42:14.22 ID:RDzcig/60
 繁華街に着いた私達は、無言のままでぼうっと立ち竦んだ。
 彼は私が歩き出すのを待っているようだったが、私には特に目的が無い。もっと言うと目的地が無い。
 内藤君が夜の繁華街でどういったデートプランを組んでいたのか等、私が知れようか。

(*゚ー゚)「だって私はただの同級生だったのですよ!」

(,,゚Д゚)「訳が分かりません」

(*゚ー゚)「手に手を取った恋人が私だったというならば兎も角、しかし私は生きています」

(,,゚Д゚)「生きてるな」

(*゚ー゚)「ええ、それが今では惜しくて堪りません。もしも私が彼の恋人だったならば!」

(*゚ー゚)「……死んでいましたね」

(,,゚Д゚)「ああ、そうかい」

 行きかう人々は私達に目をくれようともせずに通り過ぎ、歩き、走り、踊り、歌っている。
 後半、陽気すぎやしないかと私は少し呆れた。アルコールの匂いが白熱灯に発火したように、ほの明るい。
 何だか寂しいような気がした。


(*゚ー゚)「少し、歩きましょうか」

(,,゚Д゚)「五百メートルくらい歩いた後だけど」

(*゚ー゚)「そんな事を気にする子にあなたを育てた覚えはありません」

(,,゚Д゚)「ごめんよ母さん」


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 15:50:39.09 ID:RDzcig/60


(*゚ー゚)「許しやしませんよ」


 彼が悪戯気に微笑む様子を気取りながら、私は少々安心してまた歩き出す。
 もしも彼が冗談や皮肉といった類の軽口を極端に嫌う人種だったのなら、どうしたものかと危惧していたのだ。
 そんなトウヘンボクに私の「内藤君追悼の旅」の恋人役が勤まるはずが無い。其の内に怒り出して愛想を着かされてしまうだろうからだ。


(*゚ー゚)「『エチルアルコール部』ですか」

(*゚ー゚)「ふむ、中々そそられるお名前の喫茶店です。入りましょう」

(*゚ー゚)「何故大学の学祭の出し物では無いのかという疑念は募りますが、そのあたりは目を瞑りましょう、ね?」

(,,゚Д゚)「おれは本はあんまり読まないよ」

(*゚ー゚)「人生の何の損にもなりゃしませんよ。安心しましょう」

(,,゚Д゚)「そりゃあ良かった」


 かんらから、と年端もいかない子供が笑ったような音でドアのベルは鳴った。
 ジッポーのアブラと、クリームの甘ったるい香りがする。匂いの元を探してくるくると辺りを見回すと、ボックス席でケーキを突く女性が居た。
 苺の乗った其れを、銀色の華奢なフォークがざくざくと破壊していく。其の様は中々に壮観であった。




17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 15:57:01.66 ID:RDzcig/60
 私はその華奢なフォークを握る華奢な手の主に向かってニコヤカに手を振る。
 女性は、陰鬱そうな顔を上げて私に応じた。その顔の陰鬱さたるや、真夜中にピアノを弾いていそうなほどだった。
 実際の彼女の、本日の真夜中の過ごし方はショートケーキの破壊だったが。


(*゚ー゚)「どうも今晩和」

(,,゚Д゚)「知り合いか?」

(*゚ー゚)「いいえ、全くそ知らぬ方です」

(,,゚Д゚)「そうかいそうかい」


川д川「嫌な感じ」


 彼女の声は突き通るような緑色であった。夏の水田のような色だ。
 フォークが皿に突き当たってかちかちと痛々しい音を立てている。


川д川「あたしってあんたみたいなの、嫌いよ」

(*゚ー゚)「そうでしたか」

川д川「あなたじゃないわ。そっちのお兄さん」

(*゚ー゚)「……嫌われましたね?」

(,,゚Д゚)「心外甚だしい」


19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 16:06:00.55 ID:RDzcig/60

(*゚ー゚)「理由をお聞かせ願えますか? 彼にもきっと改善の余地はあると思うのです」

(,,゚Д゚)「何だか不愉快な言い方だな」

川д川「ありゃしないわ。だってコレはあたしの勝手な偏見だもん」


 彼はその言葉にちょっとだけ眉根を寄せた。
 女性は相変わらずぐちゃぐちゃになったケーキをシルバーのフォークでこねくり回している。
 白い皿には満遍なくクリームが塗られていたが、木目の荘厳な机に飛び散っている様子は見えなかった。器用なものだ、と私は関心しきりである。


川д川「あんたみたいなのはきっと誰も彼もをどうでもいいって思ってるんだわ。自分の事さえ適当にやり過ごそうとするんだわ。甘えもしなきゃ甘やかしもしないんだわ。
       あたしは必死でやってんのよ。これでも必死でやってんのよ。不適応者だなんていわせやしないって誓ったもの。あたしは順応すんのよ」

川д川「それなのにあんたみたいなのはひとりぽっちりでも全然気にしてないみたいに。寝たふりじゃなくて本当に休み時間に寝たりするんだわ。
       ねぇ、それって凄い羨ましいのに、あんたみたいなのは全然何とも思っちゃいないの」

川д川「嫌な感じ。嫌な感じ。いやーなかんじ!」


(*゚ー゚)「……とっても嫌われましたね?」

(,,゚Д゚)「心外甚だしい」


 呪いのようなその言葉を吐き終わると女性は満足したのか、「でもまぁ、あんたがあんたみたいなのとは限らないわよね」と言ってケーキを口に運ぶ。
 そんなに汚いケーキが美味しいのだろうか、と気になった。



20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 16:14:44.97 ID:RDzcig/60

川д川「美味しいわよ? 此処のケーキはすっごく美味しいの。でもお酒は駄目よ、失明するわ」

(*゚ー゚)「それはおとろしい」

川д川「あんなに不味いお酒を飲むくらいなら、あたしは死んでやるもの」


 それは酷い言われようだなァ、と裏声のような奇妙な声が後ろから掛かった。
 私が振り向くと、背の高い男性がぼうっと立っていた。その手の上には銀板で出来たような盆があり、黄色いレモンの浮いたお冷が二つ鎮座している。
 かんら、とドアベルに似たような音を立てて氷がぶつかり合っている。


(´<_` )「俺は売ってくれと縋って頼まれるから仕方なく売ってるんだよ」

川д川「だって不味いのよ、それ」

(´<_` )「縋ったりしない奴にァ売ったりしないね。あんたにはケーキがお似合いだ」

川д川「喜ばしい限りだわ」

川д川「……あんたみたいなの、嫌い」


(*゚ー゚)「キラいなヒトが多いかたですね」

(,,゚Д゚)「損な性格なんだな」

(*゚ー゚)「本は読まなくても損はせぬというのに、不可思議なものですね」



22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 16:22:18.42 ID:RDzcig/60


 背の高い男性は、私達にお冷を差し出し「やぁ」と言った。
 立ったままの私達はそれを受け取り、促されるままに女性の向かいに座り込む。男性は銀板をくるくると回しながら女性の隣の籐椅子に腰掛けた。
 上等そうなグラスに入ったお冷は、見たとおりレモンの苦い味がする。


(´<_` )「ご注文は何か決まっているかな」

(,,゚Д゚)「あんた、店員かよ」

(´<_` )「ああ、そうだがね」


 彼は男性を今年最大級の変なものを見るような目で見た。
 バックしながら一輪車で綱渡りをして砲丸投げをする狢を見るような目に、男性はけらけらと笑う。
 女性は私達の手の中にあるものよりも水滴を吹いたお冷を片手にケーキをもりもりと頬張っていた。甘い香りが漂う。


(*゚ー゚)「注文と言われましても、メニューが見当たりませんが」

(´<_` )「あれ、そうかい? 出してくるのも面倒だな。お腹は減ってるかい? 減ってないかい?」


 その問いに、私と彼は目を合わせた。
 私は晩御飯の鳥南蛮カレーと夏野菜のサラダを、ここぞとばかりに食べていたので、全くと言って良いほど空腹感は無い。
 彼もそれに似たような顔をしている。




24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 16:31:14.88 ID:RDzcig/60
(*゚ー゚)「ええ、さっぱり減っておりませんが」

(´<_` )「……ふん、ならば客じゃあないぜ、君達」


 私の隣で彼は、男性をストリートダンスをする自由の女神を見るような目で見ていた。
 唐突にふてぶてしく机に肘を突いた男性は、「ふん、ふん」と何度か頷く。
 小さな擦ガラスの窓の外からはぽつぽつとしたカラフルな光が洩れていた。今は何時だろうか、と私はポケットを弄る。


(*゚ー゚)「ああ、なんでしょうかこれは!」

(,,゚Д゚)「ん?」

(*゚ー゚)「午後零時八十七分だなんて時刻、私は寡聞にして存知ません!」

(´<_` )「あ? 何言ってんだい、君は。……もうそんな時間か。そろそろ店仕舞いさねぇ」

川д川「あら、なら早く片付けてしまわないといけないわ」

(´<_` )「ああ、まぁ急くな。今日は、……そうだな、君達に頼めば良いか」


 私が恐慌に陥っていると、男性は何処から出したのか、小さな銀時計を私に差し出した。
 首をかしげていると「早く受け取れよ、ほれ」と怒ったような声で言ってくる。思わず受け取り、私は其れを店の白熱電灯にかざした。
 精巧な彫り物がしてあるわけではない。寧ろ、それを施す前のような風体のそれは、ぎえらぎえらと輝いて私の目を指す。


(´<_` )「俺の兄貴に渡してくれ。そうしないと、終らないから」


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 16:39:09.54 ID:RDzcig/60
(*゚ー゚)「終らない、とはなんぞや?」

(´<_` )「さぁ、さぁ、早く俺を寝かせてくれよ。お前さんも寝たいよ、なぁ?」

川д川「そうね、ああでも、こんな子供にそれを任せるのは心苦しいわ」

(´<_` )「お前さんもまだまだ子供の癖に何を言うかねェ。まァいいさ、早く済ませてしまえよ、君達」

(´<_` )「くれぐれも見つかったら駄目だからな。念には念を入れろよ。念には念を入れろよ」

 男性はそういって、私の手首に銀時計から伸びた鎖を撒きつける。その冷たさに肝を冷やした私は「ヒャッ」と声を上げた。
 何がなんなのか、判別の余地も無いままに男性は私と彼の背中を押して、店から出してしまった。
 彼は手の中に残ったガラスのコップを見つめてぱちくりと瞬きを繰り返している。


(,,゚Д゚)「……なんなんだ?」

(*゚ー゚)「分かりやしませんねぇ」

(*゚ー゚)「兎角、どうやら私達は頼まれごとをされてしもうたようですよ?」

 街は相変わらずアルコールと、それから果物の匂いでむせ返るようだ。
 私の手の中の銀時計は、きらきらと光っていた。中々に美しい光景に目を奪われる。
 暫くして、彼も私の手の中を覗き込んでいることに気付いたが、それでも銀時計から目が放せず、私はほうと溜息を吐いた。

(*゚ー゚)「美麗ですね」

(,,゚Д゚)「難しい言葉はわからない」

川д川「何をやっているのよ」


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 16:49:01.50 ID:RDzcig/60
 緑色の声と一緒に、華奢なフォークを握っていた華奢な手が私の手を強い力で包み込む。
 見た目からは想像もつかないようなその腕力に思わず悲鳴を上げた。私と彼の頭の間から手を差し込んだ女性は、強張った表情で口を曲げている。
 ギュッと一度力を込めた手を、そっと私の手から離した。


川д川「あの店員、嫌な感じでしょう? あれでケーキ作りが上手いっていうんだから、気味が悪いわ」

川д川「そんなことよりも、あたしって心配でしょうがないの」

川д川「だってあんたたち、深夜徘徊なんて始めてって顔してるんだもん」

川д川「夜な夜な歩くのには一杯注意がいるんだわ。そんなもの持ってたら余計にね」


 そうして、私の手首からそうっと鎖を解き、「こんなものはあんたが持ってなさい」と彼に銀時計を押付ける。
 押付けられた彼は「?」という記号をかとんと飛ばした。
 行きかう人々の目をはばかるようにして、女性は私の肩を抱く。甘いクリームの香りがして、何だか私は落ち着かない。


川д川「カメラ屋の階段を下りた茶店に行くんだわ。それで、あの店員と一緒の顔の奴に其れを渡せばいいの」

川д川「誰にも見つかったら駄目よ。夜が来るから」

(*゚ー゚)「今こそ夜ですよ?」

川д川「ああ、そうね。そうなのね。なら、来るのは闇よ」

川д川「あたし、暗闇で寝るのなんていやだもの。小玉の電気くらい点けたっていいじゃない?」



29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 16:57:11.45 ID:RDzcig/60
 女性は呟くと、「それじゃあ気をつけるの」と言って道を行ってすぐに人ごみに掻き消えてしまう。
 私の隣で彼は、手の中にある時計をどうしたものかというような表情をしていた。
 

(*゚ー゚)「なんなのでしょうかね?」

(,,゚Д゚)「わかりゃしねぇよ」

(*゚ー゚)「そうでしょうね。ええ、私もわかりゃしませんとも」

(*゚ー゚)「兎角、『内藤君追悼ツアー』は後日に廻すことにいたしましょうか」

(*゚ー゚)「次回も、付き合っていただけますかね?」

(,,゚Д゚)「……ああ、いいよ。どうだっていいよ」


 彼は私が歩き出すのを待っているようだったので、足を蹴り上げた。アスファルトの感触は濡れたようである。
 カメラ屋さんとは何処なのでしょうか、と呟くとしりゃあしねぇよ、という言葉が返って来る。私だって知りはしない。
 私の知っていた繁華街には、電気店こそありすれ、カメラ屋などという古めかしい店舗は無かった筈だが。


(*゚ー゚)「こうもヒトがおられると、誰が立ち止まってくれるだろうかと、声を掛けるのも憚られますね」

(,,゚Д゚)「そうかい」


 空には、やはり疎らに星が浮かんでいた。



32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 17:09:02.69 ID:RDzcig/60
  _
( ゚∀゚)「カメラ屋ぁ?」

(*゚ー゚)「ご存知アリマセンか」
  _
( ゚∀゚)「ご存知アリマセンねぇ。最近ぁ勝手に店が出来て困ってんだよ。この前まで此処はおっぱいパブだったんだぜ?」

 そういって男性は小洒落たバーを指差した。
 アルコールが入っているのか、赤ら顔のその人は酷く残念そうに背中を丸める。おっぱいパブ、と繰り返すと「そうだよ!」と天に吼えた。
 酔っ払いに吼えられた夏の大三角形は困惑したように瞬いている。
  _
( ゚∀゚)「管理人の連中に言ってやんなきゃなんねぇのさ。俺たちはここでしか居られないんだから、もっと風俗を充実させるべきだってね!」

(*゚ー゚)「成る程、ザ・ワールド」

(,,゚Д゚)「おい」
  _
( ゚∀゚)「おじょーちゃんだって、この街からラブホが消えっちまったら困るだろ? いっちょ言ってやってくれよ」

(*゚ー゚)「大して困りませぬが、困る方はようよういらっしゃいそうですね」

(,,゚Д゚)「おい」

(*゚ー゚)「なんでしょうか」

(,,゚Д゚)「早く行くぞ」
  _
( ゚∀゚)「そうだぞ、俺みたいな酔っ払いに構ってるひまァねぇ! 早く言っちまえ!」

 下品な野次を背中に受けながら、彼に引かれて私は走った。


34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 17:23:34.11 ID:RDzcig/60

 酔っ払いには関わらない方がいいよ、と呟き、彼は肩を落とす。


(,,゚Д゚)「ああいうのに関わって良いことなんてひとっつもない」

(*゚ー゚)「百も承知ですがね」

(*゚ー゚)「そういうのを乗り越えるのもまた、一つの深夜徘徊と言うのではないでしょうか?」

(,,゚Д゚)「……ああ、そうかい」


 疲れたように溜息を吐き出す彼を引っ張り、シャッターを下ろした店舗の前の段差に座った。
 行きかう人々はやはり私達に目もくれずに歩き踊り歌い走る。賑やかを通り越してヤケクソのような光景だ、と私は思った。
 アーモンドのような香ばしい香りが漂っている。ポップコーンでも作っているのか。


从 ゚∀从「やア」


 ひっくり返ったような声を掛けてきたのは、男性とも女性とも着かないヒトであった。
 奇妙に捻じ曲がったような模様の手を、私と、それから彼に向かって差し伸べる。真っ黒に塗られたマニキュアに三秒ほど戸惑ったが、其の手を取った。
 隣では彼が何の迷いも無くその手を引き、立ち上がっていた。
 


36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 17:27:38.94 ID:RDzcig/60

(*゚ー゚)「どうも、今晩和」

(,,゚Д゚)「こんばんわ」

从 ゚∀从「薬、いる? 初めて?」

(*゚ー゚)「初めてですね」

从 ゚∀从「そっか、ならタダでいいよ。後から貰えばいいんだ、おれは」


 エヘラエヘラと笑い、その人は私の手の中に小さな釦のようなものを握らせる。生暖かいその体温が不愉快に感じられて、私は慌てて手を引いた。
 握らされていたのは、赤と青でできた悪趣味なカプセルの入ったピルケース。
 小さなラベルに「あかあお」と走り書きされている。


(*゚ー゚)「何故コンタクトの形状じゃないのか大層理解に苦しみますね」

从 ゚∀从「コンタクトの形にするのってサ、大変なんだよ?」

(*゚ー゚)「それでも頑張っていただきたかったです、ね?」

(,,゚Д゚)「ドラマもマンガも見てないよ」

(*゚ー゚)「けれどこの名前は酷く腑に落ちませんよ」

(,,゚Д゚)「ああ、そう」




37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 17:34:35.63 ID:RDzcig/60

从 ゚∀从「じゃあ、また」

(*゚ー゚)「ええ、また」

从 ゚∀从「おれにあえなくてほしくなった時はさ、シュールか兄者に聞いてよ。あいつらなら、絶対知ってるから」

从 ゚∀从「あいつらは、どーせあの角のカメラ屋の下にいるさ」

(*゚ー゚)「しかと心に刻みました」

从 ゚∀从「でも次からはおかねを貰うヨ」


 ふらふらとした足取でその人は去っていく。
 その動きは今にも雑踏から弾き出されそうなものだったが、何故だか弾かれる様子も無くその人の背中はすうと人ごみに解けた。
 彼は私の手の中を覗き込んでいる。見やすいように差し出すと「なんだ、これ」と呟いた。


(*゚ー゚)「私にもとんとわかりませんね」

(*゚ー゚)「しかし、カメラ屋さんの所在はなんとうなく知れましたね。向かってみましょうか」

(,,゚Д゚)「うん」


 彼はくるくると銀時計の鎖を手首に撒きつけながら頷く。
 気付いたが、私は先ほどから一度もヒトとぶつかって居らない。それほど人ごみは得意ではないのだが、と不信に思ってから、その考えを頭の隅に追いやる。
 夜の街だ。妖しいものだ。何があったってきっと私は驚きはしないだろう。



38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 17:39:56.94 ID:RDzcig/60

(*゚ー゚)「あなたに聞きたいのですが」


 角というのは一向に見えてこない。只管に一直線の道が続く。
 隣の彼は、何だか眠たそうにしていた。


(*゚ー゚)「とある少女が、自己嫌悪で死にたくなって、ふと夜中に家を飛び出したとします」


 夜眠れなかったら昼眠るのが妥当な対処なのだ。
 夜は忙しい。眠っている暇などありはしない。あいつもそいつもどいつもこいつも、憎い奴を呪うのに忙しい。そんな自分を呪うのに忙しい。


(*゚ー゚)「すると、可笑しな世界に来ることが出来るのですね?」


 何故彼は私の恋人になってくれなんだのだろう。何故彼女は彼の恋人になれたのだろう。
 何故彼らはあんなに幸せそうなのだろう。私は幸せじゃないのに。


(,,゚Д゚)「知らねぇよ」

(,,゚Д゚)「俺は深夜徘徊なんてしたこと、ないから」



41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 17:47:07.55 ID:RDzcig/60


(,,゚Д゚)「おれがしたことあるのは、スタンドバイミーごっこくらいのもんだ」

(,,゚Д゚)「死体を捜して線路に沿って歩くんだ」

(,,゚Д゚)「モララーと二人で」

(*゚ー゚)「モララーさんなんて方は存じませんからね」

(*゚ー゚)「知ったことでは無いですよ」


 夜な夜な歩いて、街を出よう。
 それから歩いて、死体を捜そう。
 歌うように呟いて、彼は足を止める。その足元には死体が二つ転がっていた。

 内藤くんと津出さんのものだと気付いたのは、その二つを跨いでからだった。
 そうして頭を上げると、ちかちかと切れかけた電飾が光る、フォトショップの文字。カメラ屋さんで良いのだろうか。

 気がつくと街外れまできていたらしい。人並みはすっかり途絶えて、壁に寄りかかるヒトは皆涎をたらして眠っている。
 もう夜なのだ。


(*゚ー゚)「これも一つのかそけきおとであらましょう」




42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 17:53:34.69 ID:RDzcig/60

( ・∀・)「そうかもね」

(*゚ー゚)「あれ」


 隣に居たのは彼ではなく、彼と同じくらいの歳の青年であった。
 スポーツ一直線といった風体の彼とは違い、聡明そうな雰囲気を漂わせている。
 階段を降りかけた私は、思わず足を止めてその彼を見つめた。


(*゚ー゚)「ドチラサマでございましょうか?」

( ・∀・)「友達だよ。うん、友達だ」

( ・∀・)「いわばクリスとゴードンみたいなもんだね」

(*゚ー゚)「まっこと残念なことに、実はスタンドバイミーって読んだこと在らないのですよ」

(*゚ー゚)「もう一つ、分かりやすいたとえありませんか」

( ・∀・)「うん、無いかな」

( ・∀・)「そんなことより早く入ろうよ」



44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 18:02:30.40 ID:RDzcig/60
 青年は私に銀時計を差し出して見せる。そうですね、と私は頷いた。
 階段を下りるたびに足音が響き、備え付けられた蛍光灯の光が揺れる。不意に自分の背中を突き落としたい衝動にかられた。
 が、私の立ち止まった音に気付いたのか、青年が振り返って「早く来なよ」とせかす。


(*゚ー゚)「そんなに急がなくても宜しいと思うのですが」

( ・∀・)「俺は早く帰りたい」

( ・∀・)「きみは帰りたくないの?」

(*゚ー゚)「……そうですねぇ」


 空気は沈むようで、ただ青年の軽やかな足音と私の小さな足音が交互に響いた。
 階段は永遠に続くように長い。気が遠くなるようだ、と私は溜息をつく。
 彼は何処に行ったのか、と青年に聞いたが、「さぁ」と陽気に返された。「なんでそんなのきになるの」という言葉に心臓がじくじくと膿む。


(*゚ー゚)「今気付きましたが、私は彼が好きなんですね」

(*゚ー゚)「王道ですから」

( ・∀・)「……ふうぅぅぅううん」

(*゚ー゚)「何せ夜な夜な二人で深夜徘徊をするほどの仲で在りますよ」

( ・∀・)「ああああああ、そう!」

( ・∀・)「俺は一夜を共にするほどの仲だけどな!」


45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 18:09:30.43 ID:RDzcig/60


( ・∀・)「付き合いだって長いんだからな」

(*゚ー゚)「そうでしょうね。私の恋は大層軽いものでしょうから」

( ・∀・)「そうだよ、お前なんかにやるかよ、俺の親友を」

(*゚ー゚)「親友」


 ふと後ろを振り向くと、そこには内藤君が居た。


(*゚ー゚)「私は、内藤君や津出さんの親友になりたかったのやも知れませぬ、ね?」


 何だか愉快な気分になって、私は直ぐに向き直る。青年は熱の篭った様子で銀時計を握り締めていた。
 足音と声の反響が大きくなってきた。階段の下に終りが見える。
 コンクリート作りの階段に酷く似合わない、障子があったのだ。


( ・∀・)「君みたいな社会不適応者が親友なんてつくれっかよ」

(*゚ー゚)「作れやんのですよ。人間、誰だって、必死になれば、きっと」




46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 18:16:20.73 ID:RDzcig/60


 すぱん、と障子を開けると、想像通りのちぐはぐな光景がそこにあった。
 コンクリートを撃ちっぱなしの壁。その床の間に掛かった上等そうな掛け軸と花。囲炉裏のようなスペースでは、茶釜がしゅうと沸いている。
 そうして私達を出迎えたのは、和服の女性と、例の店員そっくりの男性。


lw´‐ _‐ノv「おろちとか かえるとか えりにのってる りんご」

( ´_ゝ`)「おかえりんこー」

(*゚ー゚)「ドチラサマでございますか」

lw´‐ _‐ノv「ヒットラー ミッキー つっきー」

( ´_ゝ`)「貴女の心の初めてのお医者さんです」

(*゚ー゚)「……」

(*゚ー゚)「此処まで反応に困るのは久方ぶりなのですが」

lw´‐ _‐ノv「イソギンチャク 鉛筆削り 蛙 エンスト 留守番 んがぐぐ デスマッチ しょう紅熱 ヨット?」

(*゚ー゚)「何語なんでしょうか」




49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 18:25:06.52 ID:RDzcig/60

( ・∀・)「俺は帰らないよ」

(*゚ー゚)「え?」


 青年はすっぱりと言う。それから私の手の中に銀時計を押し込んだ。
 早く帰りたいと言ったばかりの青年は、くるりと踵を返して階段に足をかけた。何時の間にかその肩には彼が引っ掛かっている。
 一度此方を振り返った青年はにやりと笑うと、怪我人を連れるようにして、階段を登り始めた。


( ´_ゝ`)「あれ、え、何のためにきたのあいつら」

lw´‐ _‐ノv「サントラ 歩く」

lw´‐ _‐ノv「南蛮人 ンゴロンゴロ州 出島 モイスチャー イルカ インド ヨードチンキ」

lw´‐ _‐ノv「新盤 肉 ンドランゲス 人参 ハンドソープ 今日は 夜 兎 ミカン 南東 胃がん」

lw´‐ _‐ノv「から揚げ ランド 、 猫?」

( ´_ゝ`)「ん……あ、そうだ、さっき君何か渡されてたよな、あれ俺の。返して」


 唐突にくるりと此方を向いた男性が手を差し伸ばす。
 さっきの、という言葉から銀時計を其の手に落とすと、「そうこれ」と男性は嬉しそうに笑った。




51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 18:34:26.92 ID:RDzcig/60


( ´_ゝ`)「弟に預けたまま帰ってこなくてね。絶対手渡しで返せと言ったのだが、とうとう叶わんかった」

lw´‐ _‐ノv「本 土曜 欠員 背中 ンドランゲス」

( ´_ゝ`)「いや、それは違う。あれほど酷くは無いだろ。……まぁ、行ってない俺が何言ってもだが」

lw´‐ _‐ノv「……尊大 レモン デトックス」

( ´_ゝ`)「それで」


 女性がずい、と私に顔を突きつけた。
 白檀の仄かな香りがする。男性は手の中にあった銀時計を着物の袖で何度か擦った。
 私は顎を引いて、女性から逃れようと一歩下がる。


lw´‐ _‐ノv「黄色 ミカン ハミルトン 鏡 絵 林檎 田んぼ 移住 んがぐぐ 段々 洋館 粘度」

lw´‐ _‐ノv「赤 野原 子供 ハンニバル博士 干害 輪っか インド 素麺」

lw´‐ _‐ノv「藍色 南天 タイツ ハイスクール 曼荼羅 ダルトーン 、 打開 いっぱい 熟す 容器 うんてい ブリ」

lw´‐ _‐ノv「騙す 感動 ラクダ」




53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 18:38:03.99 ID:RDzcig/60




lw´‐ _‐ノv「新幹線 夏 何回 イグニッション 電話」

lw´‐ _‐ノv「夜 留守電 忍者 回る 剣玉 納戸 インド 電話」


lw´‐ _‐ノv「遭難 レンガ 半田ごて 、 盗難 浮き 全体 んがぐっぐ 能面 温度 申す イルカ 断面 樺太 ランドセル」









54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 18:40:51.96 ID:RDzcig/60





(*゚ー゚)「けど」


( ´_ゝ`)「失恋したら、誰だってそんなもんなんだよ」

lw´‐ _‐ノv「速度 海」


 じゃあ、帰る準備をしようか、と男性が微笑んだ。
 一度も開かなかった銀時計の蓋を開き、くるくると廻して私に握らせる。
 その男性の体温か、冷たかった時計は酷く温かかった。






55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 18:45:44.76 ID:RDzcig/60



 **

 深夜徘徊は危険です、絶対にしないようにしましょう。
 そんなちぐはぐな文章の書いてある「夏休みの諸注意」とつまみ上げ、私はふうと一つ溜息をつきました。
 自分の部屋の小さなソファ。深夜に起きて、着替えた時点で力尽きてしまったようです。


(*゚ー゚)「矢張り、夜型だというのは幻想だったのでしょうか」

(*゚ー゚)「気がつけばもう七時です」


 こんな調子では一生深夜徘徊などできはしない、と私は首を振ります。憧れなのですが。
 さて、と頭を振って目を覚ましました。今日は確か内藤君たちとプールに行く約束をしていたのです。
 遅れてしまっては悪いので、さっさと準備をしてしまいましょう。


(*゚ー゚)「お母さん、起きてますかー?」




56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/17(金) 18:48:17.33 ID:RDzcig/60




 ポストから出した新聞紙の一面は、男子高校生が二人、不慮の事故で電車に轢かれて死んでしまったというニュースでした。
 酷い死に方だったのかな、と思うと先日お亡くなりになった西川君のことを思い出し、思わず吐き気を催してしまいました。
 そんなの失礼すぎる、と私は数秒自己嫌悪いたしました。



 **


(*゚ー゚)よなよなようですようなのです
 end








(*゚ー゚)よなよなようですようなのです
ttp://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1247810133/
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