長岡速報

 
 
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ジョルジュ

Author:ジョルジュ
心母少女最終話更新
完結おめでとうございます。
08/03

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川 ゚ -゚)座り込んで3秒、のようです 

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 13:51:19.49 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)

公園、という場所は、やたらと人間どもが集まる場所だった。

バリエーションも豊富だ。
太いの細いの、綺麗ブサイク・・・

まあ私はこの公園という場所が好きだ。
とくにベンチ付近は私のテリトリーと化している。

ベンチに座る人間どもは、愛を語るわ、物を食うわ、
なんというか、見ているとそれぞれのギャップが面白い。



4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 13:52:59.37 ID:XIqyQEiC0
( ^ω^)テットコテットコ

おっと、今日も人間が来た。

しかし見ているだけというのも物足りなくなってきたな。

うーむ。




川 ゚ ー゚)。0(よし)

------


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 13:56:37.43 ID:XIqyQEiC0
( ^ω^)

色白丸太りの若い男がベンチに座ろうとしていた。
手にはコンビニ、とよばれる店の袋を下げている。

( ^ω^)「ふひー!疲れたお!」

( ^ω^)ドサッ

川 ゚ -゚)・・・

丸太りが座ったのを確認し、私は三つ数を数える。

1、

2、

3。

川 ゚ -゚)キャラン

( ^ω^)


8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:02:57.84 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)「うーむ。下界は蒸し暑い」

( ^ω^)

( ゚ω゚)

川 ゚ -゚)「おう人間。大丈夫か」

( ゚ω゚)「あんた何者だお!?」

川 ゚ -゚)「川 ゚ -゚)」

(;^ω^)。0(えー)

想像通りの反応。
実に面白い。

川 ゚ -゚)「人間よ。ちょっと私と話をしないか」

( ^ω^)

( ^ω^)「わかりましたお。でもひとつ」

川 ゚ -゚)「おう」

( ^ω^)「服が色々とアレだと思うんですお」

私の纏っている衣は至って普通なのだが。
下界では『天女の衣』とかいう名前を付けられているアレ。


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:08:39.33 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)「・・・・・・?なにか変か?」

( ^ω^)「変やて!ごっさ変やて!下見えとるがや!
     下半身のデリケートエリアが!見えとる!」

川 ゚ -゚)

はて、デリケートエリアとはなんだろうか。

・・・・なんて、ベタな質問はしない。
なんといっても、私は下界に関して博識な女神様だ。
ちょっと人間というものをからかってみたくなる。

川 ゚ ー゚)「おうおう。お前も初心じゃのー!ほれ!見ろ!」

(*^ω^)「何でだろう!ちょっと感じちゃう!ビクンビクン」

( ^ω^)

川 ゚ -゚)

( ^ω^)「捕まりますお?」

川 ゚ -゚)「私は神だといっとろう。問題ない」

( ^ω^)「流石に僕がやばいんですけど」

川 ゚ -゚)「仕方ないな」

川 ゚ -゚)σキャラン


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:13:16.07 ID:XIqyQEiC0
( ^ω^)

川 ゚ -゚)「下界ではこれが流行ってるらしいからな」

( ^ω^)

川 ゚ -゚)「どうだ、似合っているだろう?」

( ^ω^)「似合ってますとも」

( ^ω^)「でもね」

( ^ω^)「下界全体でそれが流行っているわけではないですお」

川 ゚ ー゚)「知っている」

( ^ω^)「では何故」

川 ゚ -゚)「あえて」

( ^ω^)「なるほど」

私が身につけた衣、それは下界のちょっとアレな輩の好む衣。
もちろん、これが下界の流行ではないことは分かっている。

それすなわち、『メイド服』

川 ゚ -゚)「俺すごくね?最強じゃね?」

( ^ω^)「俺が恥ずかしいですお」


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:18:40.74 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)

さてさて

下界の人間には時間がない。
『ゆとり教育』とかいうものを受けて育った人間たちに、ゆとりの欠片すらないのだから。

そんな時間のない下界の人間をからかいつつ、ちょっと話でもしていくか。

川 ゚ -゚)「ときに丸ポチャよ」

( ^ω^)「ブーンですお」

川 ゚ -゚)「ブーンよ」

( ^ω^)「あんたは?」

川 ゚ -゚)「私か?私は、
     現世での名前は、『スコチェノフ=ナオエノビッチ=クーリッシュ』」

( ^ω^)「あんた何処の人間だお」

川 ゚ -゚)「長いから『ス=ナオ=クール』で構わん」

( ^ω^)「新ジャンルだな」

川 ゚ -゚)「だろ?」

川 ゚ -゚)「さ。ブーンとやら。お前の幸せを語れ」


15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:21:54.85 ID:XIqyQEiC0
( ^ω^)「さてさてここからはブーンがお届けしますお!」

( ^ω^)

僕の幸せ、と聞かれると困る。
僕は今ここにいることが幸せ。

存在している。僕は確かにここに存在している。
僕がこの世界の『n』という構成分子になっていること。

それが僕の幸せですお。

------
---


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:27:07.34 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)「つまらん」

(;^ω^)「えぇ!僕はちょっと哲学的にやってみたんですお!?
     こういう話の方が面白いんじゃないかお!?」

川 ゚ -゚)「神様はな、理屈が嫌いでな」

川 ゚ -゚)「いただろう?『アリストテレス』だの『シェークスピア』だの。
     あいつらが生きていた時期から私は下界を覗いているが、
     わたしはどうもああいう輩は好かんよ。気にくわん。
     というか、世界を三人称視点でしか見られん奴は死ねばいい」

( ^ω^)「なんという」

川 ゚ -゚)「子供じみてるくらいが丁度いいんだ。
     私たち神は、お前たちの母親みたいなものだからな。
     もっと、なんだ。本能で幸せと思えることを話してみなさい」

( ^ω^)「わかったお」

( ^ω^)「僕の幸せなんて、これくらいしかないお」

----
--


18 :私は哲学者が大好きだ:2009/07/11(土) 14:35:44.61 ID:XIqyQEiC0
( ^ω^)

僕には、幼馴染がいるお。
その子は昔から僕といっしょだったお。

ξ゚⊿゚)ξ

僕は彼女を『ツン』と呼んでるお。

その子はいつも僕をボロカスに言うんだお。

ξ゚⊿゚)ξ「ちょっとつぶれ甘食!」

こんな感じだお。まあ昔からこんな体型だったから無理もないお。
でも、僕はそんな彼女が時にみせる無邪気な笑顔が好きなんだお。

ξ゚⊿゚)ξ「ばかブーン!遊ぶわよ!」

毎日僕は彼女と遊んだお。
とてもたのしかった。本当だお。

そのうちに、僕も彼女も大人になっていったお。
でも僕たちの縁は切れなかったお。

大人になって、仕事をして。
僕は一人前を目指したお。

そして僕は、ずっと彼女に対して抱いていた感情を打ち明けたお


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:39:23.37 ID:XIqyQEiC0
( ^ω^)「ツン・・・」

ξ゚⊿゚)ξ「なによ」

( ^ω^)「僕はずっと君を見てきたお。
      ちっちゃい頃からずっと。
      その頃からずっと思ってたことを言うお」

ξ///)ξ「な、なによ・・・」

( ^ω^)

( ^ω^)「歯に青ノリついてるお」

ξ゚⊿゚)ξ「えっ」

( ^ω^)「えっ」

ξ゚⊿゚)ξ

ξ゚⊿゚)ξ「死ね」

ξ#゚⊿゚)ξつ)メω^)

僕は、今まで気になってきたことを打ち明けたんだお。
やっと伝えられたお。それが、僕の幸せなんだお。

------
---


22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:46:06.65 ID:XIqyQEiC0
川*゚ ー゚)「ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

( ^ω^)「最高に面白いでしょwwwwwwwwwwwwwwwww」

川*゚ ー゚)「下界ぱねぇwwwwwwぱねぇっすwwwwwwwwww」

( ^ω^)「ちなみにその子とは先月結婚しました」

川*゚ ー゚)「青ノリwww夫婦wwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

川^ω^)「今夜、君の青ノリにダイブしたい・・・」キリッ

川///)ξ「やあ・・・磯の香りしちゃうのぉ・・・」

川*゚ ー゚)「ワロチwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

( ^ω^)「気に入ってもらえて光栄ですお」

川*゚ ー゚)「気に入ったwwwお前最高wwwww」

川 ゚ -゚)キリッ

川 ゚ -゚)「面白い話を聞かせてくれてありがとう。
     お礼といっては何だが、お前の望みを叶えてやろう」

( ^ω^)「神様ってマジだったの?」

川 ゚ -゚)「マジです」

( ^ω^)「なんと」


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:52:02.56 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)「さあ望みを言いなさい」

( ^ω^)「世界を俺に下さい」

川 ゚ -゚)「却下」

( ´ω`)ショブーン

川 ゚ -゚)「お前もっと考えろよ物事を」

( ^ω^)「それなら・・・」

( ^ω^)「僕たちが、健やかに生きていけるようにしてくださいお!」

川*゚ -゚)「わかりましたぁご主人様っ!」キャピルンッ

( ^ω^)「ふざけろ糞女神」

川 ゚ -゚)「ま、お前たちの今後次第だね。
     上から見といてやるから、お前たちは人生を謳歌しなさい。
     私がちょっとだけお前たちを守ってやる」

( ^ω^)「うん」

川 ゚ -゚)「さあ、私は消えるぞ。
     弁当を食わねばいかんのだろう?
     じゃあな。愉快な人間」キャラン

(;^ω^)「消えた・・・・マジモンやで・・・」


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:55:42.75 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ ー゚)

くくく、と腹で笑う。
なかなかに面白い人間だ。
青ノリのオチは秀逸だった。
これだから人間の話は止められん。

それにしても、この公園にはいろんな人間が来る。
さっきから走り回っているガキども。
公園の隅に座っている男ども・・・あれは変態の部類だな。

この『メイド服』とやら、動きづらいったらありゃしない。
さっさと衣を変えよう。

っと、また誰か来たようだ。
さーて、今度はどんな話を聞かせてくれるのか。


28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:57:37.74 ID:XIqyQEiC0
なんだ、折角だから安価だします。
どのAAの話を聞きますか?

>>31


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 14:58:56.63 ID:lXtgNwAb0
/ ,' 3


41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 15:07:35.61 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)「落ち着け。私は神だ。タタリは無いよ」

/ ,' 3「罰当たりがあああ!!神を名乗るでないわあああああああああ!!」

川;゚ -゚)「うっせぇ・・・」

川 ゚ -゚)σエイ

キュドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!

/ ,' 3ポカーン

川 ゚ -゚)「神だ」

とりあえず、信憑性を持たせるために水道をぶっ壊した。
すっきりした。反省はしている。後悔はしていない。

/ ,' 3「ああああんたは、神じゃあ・・・・・」

ジジイはそういうと、しきりに手を合わせて拝んでいる。

川 ゚ -゚)「ジジイ、私は欧州の血を持つ神だ。
     手を合わせんでいいぞ」

/ ,' 3「なんじゃいつまらん」

川 ゚ -゚)「なんだこのジジイうぜー」


43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 15:12:42.57 ID:XIqyQEiC0
/ ,' 3「で、神様がなんの用じゃい」

川 ゚ -゚)「ああ、下界の話を聞きに来た。喋れ」

/ ,' 3「服は着るんじゃよ」

川 ゚ -゚)。0(コイツに言われるとすごく腹立つ)

川 ゚ -゚)エイ

キャルウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン

/ ,' 3「タタリじゃあああああああああああああああああああああああ!!」

川 ゚ -゚)「衣を変えただけじゃわい。私は祟る神じゃない言うに」

/ ,' 3「発作で死んでしまうぞワシ」

川 ゚ -゚)「驚くことをやめろよ」

ちなみに、今度は無難に和服だ。
このジジイ、ジョークがあまり通じそうもない。

川 ゚ -゚)「さ、ジジイ、長年生きてきただろ?その中の幸せを語りなさい」

/ ,' 3「あいよ」

川 ゚ -゚)。0(やけに物分りがいいな)


45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 15:18:34.65 ID:XIqyQEiC0
/ ,' 3

ワシは荒巻という。
下の名前なぞ言っても仕方の無いことじゃ。

ワシには二人の孫がおる。
10歳と5歳じゃ。可愛い盛りじゃよ。
言ってみりゃ、孫の存在がワシの幸せさね。

その孫、下のほうがの、今幼稚園のプールに行っとるんじゃよ。
プールには、入れんがの。

単純に言わせてもらう。
下の孫が白血病じゃ。

もう手遅れじゃ。どうこうしようとも思っとらん。
じゃが、孫を最後に喜ばせてやりたいものよ。

自称孫思いの、爺としては、の。

------
---


48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 15:29:39.43 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)「暗い」

/ ,' 3「そりゃそうじゃよ。ワシかて明るい気分じゃあないわい」

川 ゚ -゚)「お前は、どう思うのだ?」

/ ,' 3「ワシがか?そりゃ、死に行くものを止めてはならんよ」

川 ゚ ー゚)「孫思いにしては冷たい言葉じゃの、爺」

/ ,' 3「流れは、変えられんのじゃよ」

/ ,' 3「大きな川の流れを、置石一つで変えることなどできんのじゃよ」

川 ゚ ー゚)「よく分かっとるのう、爺」

川 ゚ ー゚)「でものぉ、私が神だということを忘れてはおらんか」

/ ,' 3「神でさえも、人の死を変えることは出来んよ」

川 ゚ ー゚)「その通り。爺の言っておることは事実」

川 ゚ ー゚)「しかし、死に行くものの願い、であれば叶えることもできる」

川 ゚ ー゚)「神に話をしてくれた礼さね。
     ちょっとばかしその子と話す。少し待ってなさい」

私は、ジジイから孫の名前を聞き取り、その名前のもとへと向かう。
名前、には言霊なるものがちゃんとある。
それを頼りに、私は意識をその子のもとへと飛ばす。


50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 15:33:22.21 ID:XIqyQEiC0
―――VIP幼稚園プール

(*゚ー゚)「・・・・」

しぃ、という名前の子供は、プールサイドで眠っていた。
親は、もう彼女の死を予見している。医師にも、そう告げられているらしい。

「ごめんね・・・しぃちゃん・・・強い子に産んでやれなくて」

母の悲痛な声。
プールでは、同い年ぐらいの子供たちが泳ぎまわっている。

ばちゃばちゃ、ぺたぺた。

早く彼女とコンタクトを取ろう。

------
---


53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 15:40:16.57 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)「こんにちは、良い子のしぃちゃん」

(*゚ー゚)「なんでぼくのなまえしってるの?」

川 ゚ -゚)「おじいちゃんが教えてくれたよ」

(*゚ー゚)「じぃじが?」

川 ゚ -゚)「そう。私はね、この世界の神様。
     しぃちゃんのね、お願い事を叶えにきたんだよ」

(*゚ー゚)「そっかーぼくね!ぱぱとままとおにいちゃんとじぃじと、
     ぷーるであそびたいな!」

川 ゚ -゚)「そっか。それが願いだね?」

(*゚ー゚)「うん!」

無邪気に笑う、目の前の女の子。
何の欲も無い、何の濁りもない、綺麗な目。

(*゚ー゚)「でもねー。ままとおいしゃさんがね、
    わたしが『しぬ』ってはなしをしてたんだよー」

川 ゚ -゚)「・・・・・しぃちゃんは、『死ぬ』の、嫌?」

(*゚ー゚)「うん。でもね、これはきまってることなんだって。
    まえにもね、かみさまがきて、いってたの」

川 ゚ -゚)


55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 15:47:31.75 ID:XIqyQEiC0
思い当たる節はあった。
私の同僚が、そんなことを言ってた気がする。
あの糞むかつくビッチ神。

ζ(゚ー゚*ζ

こいつだ。間違いない。
どおりで聞き覚えのある名前だったはずだ。
子供には死の原理を教えるなと、あれほどいったのに!

わたしが歯噛みをしていると、しぃは口を開いた。

(*゚ー゚)「あのね、かみさま。
    ぼくね、かみさまから『しぬ』ことをおしえてもらったけどね、
    ぜんぜんこわくないんだよ」

(*゚ー゚)「ぼくが『しぬ』ことで、だれかが『いきる』んでしょ?
    それはもう、かみさまのせかいできまったことなんでしょ?」

くやしいけど、そのとおりだ。
一神としての権限は、その決定を揺るがすことは出来ない。
生き返ることさえできる身体なら、それが可能だ。
しかし彼女は、もう助かる身体ではない。

(*゚ー゚)「ぼくね―――」

(*゚ー゚)「ぼくが『しぬ』ぶんだけ、じぃじにげんきでいてほしいんだ!」

川 ゚ -゚)


56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 15:52:07.68 ID:XIqyQEiC0
下界の、愚かな人間。

下界の、上層の人間。

どんな人間も、『意志』を持つことができる。
その『意志』は、
神をもってしても、
曲げることができない。

この子は、

まだ5歳のこの子は、

大人にも持てないような固い『意志』を、

心に結び付けている。

それに対して、神が出来ることは、ただ一つ


川 ゚ -゚)「貴方の、願いを叶えましょう」


彼女の祖父が寿命をまっとうするまで、我が加護を。
最期の一日を、家族と過ごせるよう、我が力を。

私、こういう仕事は柄ではないらしい。
5歳の子供に、この神が負けそうだ。

なんて強い子でしょう―――


57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 15:58:28.34 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)「終わったぞジジイ」

/ ,' 3「ほほほおほ本当か!どうなるんじゃ!」

川 ゚ -゚)「彼女はな、死を選んだ」

/ ,' 3「じゃろうの・・・」

川 ゚ -゚)「彼女の身体はもう限界だった、だがな――」

/ ,' 3

川 ゚ -゚)「彼女は自分の命を引き換えに、ジジイの長生きを望んだよ」

/ ,' 3

川 ゚ -゚)「それと、彼女は最期を家族と過ごすらしい。行ってやりな、ジジイ」

/ ,' 3「神様、ありがとうございます」

ジジイは顔をクシャクシャにしてそういった。
涙は見えない。皺に埋もれて涙かどうかも定かでない。

ジジイはその老体に鞭打って走っていった。
その後ろ姿は、孫を追いかけているようにも見えた。

川 ゚ -゚)キャリン

------
---


58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:01:57.57 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)

いつの時代でも、強い子ってのはいるもんだ。
子供離れした精神力、子供離れした頭脳。

私は、柄にも無く、泣いた。
姿を消した後だったので、人間には見えないところでだ。
神にさえも、どうにもできない流れ。

いや、正確に言うならば、私の置いた巨大な置石を、
流れの中の小魚が突き破った、とでも比喩しよう。

あー、暗い話はごめんだ。

だが、あの家族に、神の加護があらんことを、祈る。

------
---


59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:03:02.54 ID:XIqyQEiC0
荒巻の話については後々触れます。
さて、次はどのAAの話を聞きますか?

>>62


62 :>以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:06:54.92 ID:ZyDDNm7CO
 (゚д゚)


72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:17:08.01 ID:XIqyQEiC0
( ゚д゚ )ドタドタドタ

またきやがった。
今度は話が暗くないことを祈る。

( ゚д゚ )ドタ ストン

1、

2、

3。

                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                   \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                      ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙      .'                            ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:               ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙             川 ゚ -゚)             ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙i|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´

( ゚д゚ )ポカーン


73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:21:03.05 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)「私は、神だ」

( ゚д゚ )「あっ神様」

川 ゚ -゚)「ん?」

( ゚д゚ )「こっちみんな」

川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚)

川#゚ -゚)

( ゚д゚ )「こっちみて怒るな」

川# - )σハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!

( ゚д゚ )「えっ、ちょ、まt」


74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:23:14.98 ID:XIqyQEiC0
,,-'  _,,-''"      "''- ,,_   ̄"''-,,__  ''--,,__
           ,,-''"  ,, --''"ニ_―- _  ''-,,_    ゞ    "-
          て   / ,,-",-''i|   ̄|i''-、  ヾ   {
         ("  ./   i {;;;;;;;i|    .|i;;;;;;) ,ノ    ii
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         ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_  __,,-''"
        ._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄   |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,
      ,,-''::::二-''"     .--i|     .|i          "- ;;:::`、
    ._,-"::::/    ̄"''---  i|     |i            ヽ::::i
    .(:::::{:(i(____         i|     .|i          _,,-':/:::}
     `''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i|      .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
       "--;;;;;;;;;;;;;;;;;""''--;;i|      .|i二;;;;;::---;;;;;;;::--''"~
               ̄ ̄"..i|       .|i
                 .i|        |i
                 i|        |i
                 .i|          .|i
                 i|         .|i
                .i|    ( ゚д゚ )   |i
               .i|      ,,-、 、  |i
               i|      ノ::::i:::トiヽ、_.|i
           _,,  i|/"ヽ/:iヽ!::::::::ノ:::::Λ::::ヽ|i__n、ト、
     ,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ
     ;;;;;;:::::;;;;;;;;;;:::::;;;;;;;;:::/;;;;;;:::::::::;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::;;:;;;;:::ヽ

川# - )σ「もういっちょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:26:36.48 ID:XIqyQEiC0
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                   \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                      ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙      .'                            ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /         ( ゚д゚ )              ゙:               ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                             ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙i|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´

川# - )σ「まだまだああああああああああああああああああ!!」

( ゚д゚ )「ちょっ、ちょっ、ちょっ、うわああああああああああああ!!!」

( ゚д゚ )「私だ」ヌバッ

川 ゚ -゚)「お前だったのか」

川 ゚ -゚)「暇をもてあました」
    「神々の」(゚д゚ )

川 ゚ -゚)『遊び』( ゚д゚ )

川 ゚ -゚)「説明しよう!彼はなんと神様なのだ!」


78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:31:41.43 ID:XIqyQEiC0
( ゚д゚ )「神様意見決定所でさー、ここの水道を直すことになってさー、
     たまたまこの公園に来たわけよー」

川 ゚ -゚)「あ、ゴメンそれ私」

( ゚д゚ )「えっ」

川 ゚ -゚)「えっ」

( ゚д゚ )「なにそれこわい」

川 ゚ -゚)「ゴメン頑張って」

( ゚д゚ )「あっうん。ウマー棒二本で手をうとう」

川 ゚ -゚)ノシ ガンバッテー

( ゚д゚ )ノシ ジャーネー

川 ゚ -゚)

神様同士の会話、というのは退屈だ。
なによりも時間が必要ない。
テレパシーみたいなもんで、相手の考えてることがすぐ分かるからね。
だからこそ、私は人間と会話をしたくなったのだ。

川 ゚ -゚)。0(ミルナさんには申し訳ない)

さて、次の来客を待つか。


83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:40:15.98 ID:XIqyQEiC0
('A`)トコトコ

おう、今度は私好みのガリガリ喪男が来たぞ。
いじりがいもありそうだ。

うー。わくわく。

    彡
|( 'A`)  ヨッコラセックス
|( v)v
 ̄l77

1、

2、

3。

川 ゚ -゚)ポン

川 ゚ -゚)

('A`)


川 ゚ -゚)スルッ

衣をはだけてみた。
喪男は、
鼻血を噴いて倒れた。


85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:44:06.63 ID:XIqyQEiC0
(*'A`)「えっ!何してるんですか!ダメですよこんなところで!」

川 ゚ -゚)「えっ?」スルスル

(*゚A`)「ピャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」

川*゚ -゚)「下界にもまだこんなトゥルーな奴がいたんだな」ホレホレ

(*'A`)「あかん!意識が・・・」

カクン

川 ゚ -゚)「お」

喪男は気を失ってしまった。若干恍惚の表情を浮かべながら。

川 ゚ -゚)「こりゃ楽しそうだ」

------
---


89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:51:32.69 ID:XIqyQEiC0
ひざに喪男を乗せてから数分して、喪男が目を覚ました。

('A`)ハッ

川 ゚ -゚)「起きた?」

('A`)「えっ、あんた誰すか」

川 ゚ -゚)「お前私をみて鼻血噴出して気絶したんだぞ」

('A`)「あああのときの――」

(゚A゚)「うそおおおおおおおおおおお!」

川 ゚ -゚)「くくく!面白い面白い!その反応を待っていた!」

ちなみに、今回はこれまた下界(のアレな人な間)で流行の衣を身に着けている。
それすなわち『お姉さん系保健担当の先生セット』
わりと下界の人間っぽい感じなので、違和感もないだろう。

(゚A`)「あれ!さっきと格好が違う!不思議!」

(゚A゚)「何故に白衣ですかお姉さまああああああああああああああ」

川 ゚ ー゚)「こりゃあ良い話が聞けそうだ」


90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:52:16.59 ID:XIqyQEiC0



『数分後・・・』





92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 16:55:18.25 ID:XIqyQEiC0
('A`)「で、貴方は神様と」

川 ゚ -゚)「さっきのを見たら納得だろ?」

('A`)アイ

さっきのとは、例の水道爆破である。
ちょっと前のジジイよりも彼の方がショック死しそうだった。

('A`)「神様が何の用で?」

川 ゚ -゚)「下界の話を聞きに来た」

('A`)「何を話せば?」

川 ゚ -゚)「お前の、幸せを、聞かせてもらおうか」

('A`)ウーン

('A`)「分かりました」




94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:02:35.35 ID:XIqyQEiC0
('A`)

僕は、『母がこの世に生を受け、生きていた』ことが幸せです。

引きこもりがちだった僕を諌めずに、静かに微笑んでいた。
いじめられた日の夜には僕を慰めてくれた。
身体の弱かった僕に、夜通しついていてくれた。

マザコン、とかではなくて、単純に感謝しています。
僕を産んでくれて、僕を育ててくれて、僕を愛でてくれて。

母、だと言い辛いな。カーチャン。
カーチャンは、去年の冬に死にました。
早すぎる死でした。
母は交通事故で亡くなったんです。

その時ばかりは、神様を呪いました。

でも今、僕は幸せです。

愛する人も出来て、愛する子供も出来て。

幸せです。

------
---


96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:08:17.54 ID:XIqyQEiC0
日は、もう暮れかけていた。
オレンジ色に染まっていく公園、という空間。

ドクオ、と名乗った彼の意見は、先ほどの丸ぽちゃの意見と似ていた。
でも、彼の言葉には理屈が感じられない。

ストレートな、言葉だ。

『神様を、呪いました』

神の選んだ運命は、時に神を呪う者を生む。

それがどれほど小さな不幸だったとしても。
どれほど大きな不幸を回避したとしても。

川 ゚ -゚)「うん。ありがとう」

私は、神の決めた運命が嫌いだ。大嫌いだ。
だから反逆しようと思った。
だが、無理だった。
世界の法則は、よりよい方向に向いていく。
よりよい方向に向かうために、少数犠牲が出る。

川;゚ ー゚)「なかなかに、面白いじゃない」

私は、柄にもなく、作り笑いをしてみた。

('A`)「平凡な話です」

平凡、その言葉は、彼が世界の流れを知っているように表現した。


100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:15:02.54 ID:XIqyQEiC0
('A`)「日も暮れてきたし、僕帰ります」

川 ゚ -゚)「うん、そうか。面白い話だった」

川 ゚ -゚)「そうだ、お前の願いは、何だ?」

('A`)ウーン

('A`)「命を大切にしたいです」

川 ゚ -゚)「そう・・・・か」

そういい残すと、彼は公園の出口に向かった。

公園の周りは車、と呼ばれる乗り物の通りが多い。
私は、ぼうっと彼の足取りを見た。

彼から、紅い紐がぶら下がっていた。

あれは――



『死線』だ。

彼は、神の決定によって、今日、この場で、死亡する。

全て、予定調和として。


103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:19:43.16 ID:XIqyQEiC0
川 ゚ -゚)「っくそ!」

('A`)『命を大切にしたいです』

彼の言葉が、脳内を駆け巡る。

命を大切にしたい。

母から貰った命を。
誰かを守る為の命を。

大切にしたい、なんて、当然のことだ。

私は、彼の願いを聞いた。
彼の願いを叶えるには、神の予定を崩さねばならない。

神が、一神である私が、願いを叶えられない。

それがどれだけ、辛いことか。

願った人間が。願われた神が。
どれだけ辛いことか。


私は、走った。
一時的に肉体を持った私は、風を切って走る。

川 ゚ -゚)「ドクオー!!」

神が、人間の名前を叫ぶ。いままでそんなことがあったろうか。


104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:22:56.57 ID:XIqyQEiC0
('A`)

喪男、ドクオは歩く。
何も気付いていないように。
歩く。歩く。歩く。

死に向かって、歩いているように。

道路に出る。そして、車が来ているのに気付く。

('A`)

('∀`)

彼は完全に理解した。
これは完全なる予定調和。

母が死んだように、自分も死ぬ。
人間は、死を直前に見ると、全てに気付く。

川#゚ -゚)「ドクオおおおおおおおおおお!!」

神様が、走る。
一瞬たりとも立ち止まらずに。

川 ゚ -゚)「私は!この予定調和を!」

('A`)!!

川 ゚ -゚)「ぶっ壊してやる!!」


106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:26:48.55 ID:XIqyQEiC0
神にのみ見えるこの空間。

時間の止まった空間。

スナオクール、と名乗った神、いや、反逆者は、走る。

ドクオと車の距離は3メートルほど。

川 ゚ -゚)

願い事を叶えられない神など、埴輪に過ぎん!

走れ!走れ!

運命を操る神が、運命に翻弄されてどうする!

あと少しだ

ドクオを突き飛ばして

私が轢かれる

そうすれば

彼の

願いが

叶う。


112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:31:48.58 ID:XIqyQEiC0
/ ,' 3

ワシの孫は最期の一日を楽しんどるよ。
プールに入っての。あんなに嬉しそうに。

爺の声。

( ^ω^)

俺、幸せですお!神様のおかげですお!
ツンとも仲良く暮らせそうですお!

丸ポチャの声。


そして、私は聞く。
車輪が擦れる音。
セミの啼く音。


トン

ドクオの、背中を、突き飛ばした。

ドクオは道の脇に飛ばされ、

私は、道の真ん中に降り立った。


川#゚ ー゚)「私は、神だッ!」


115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:35:50.86 ID:XIqyQEiC0
(´・ω・`)君は、僕の予定を壊したから、神様クビね

川 ゚ -゚)かまわん。やれ


――――

私が見ていた世界が、反転した。
身体に強い衝撃。

宙を舞う身体。

これで、私の仕事は、終わり、というわけだ。

川   )「君の願いは、確かに叶えたぞ」

私は遠のく意識の中、男の泣き声を聴いた。

------
----
--


117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:39:43.70 ID:XIqyQEiC0
トックン トックン トックン

人間が聞く最初の音。

それは母体の心音だという。

トックン トックン トックン

ゆっくりと、等間隔で、音が鳴り響く。

それはまるで、メトロノームのようで。

トックン トックン トックン

桃色の世界。
そう記してみると、いやらしく見える。

世界は、だんだん開けてくる。

この身体は、母体の外に出る。

『がんばってお母さん!頭が出てきたわよ!』

『っががががががんばれ!』

トックン トックン トックン

スゥ


118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:40:49.66 ID:XIqyQEiC0



『生まれましたよ!お母さん!』





121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:44:43.04 ID:XIqyQEiC0
身体が、酸素を求めだす。

口は開き、そこから声が漏れる。

俗に言う、『産声』だ。

「お母さん!女の子ですよ!元気な女の子です!」

「ありがとうございます・・・はっ・・・ぜっ・・・」

「お前、頑張ったなあ!ぐすっ」

沢山の声の中、私の身体が産声を上げる。

生まれたての赤ん坊は、本来目が見えない。

だが私はそれでも目を開けて、親の顔を見た。

(

('

('


123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:49:35.12 ID:XIqyQEiC0
('A

('A`

('∀`)


私は、神様をクビになった。

その代わりに私は、最後の力で、人間に転生した。

父親は、ドクオ。

あの日、私に神の予定調和を壊させた男。

私がちょっとやらしい格好でからかった、あの男。

私が神としての権限をかけてでも願いを叶えた、あの男。

私には見えている。

彼の嬉しそうな表情。彼の汗ばむ手のひら。

私は、生まれてきた。

そして、わたしは見守っていく。

彼の、命を。


125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:51:49.37 ID:XIqyQEiC0
私を抱えたドクオは、部屋の隅のベッドに向かって歩きだした。

私を置くためだろう。

もう少しこうしていたかったが、生まれたての人間に、そんな能力はない。


しかし彼は、私を抱いたまま、ベッドの近くの椅子に座った。

そして、

椅子に座りこんで

3秒。

1、

2、

3。

('∀`)「こいつの名前は――」


129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/11(土) 17:55:37.35 ID:XIqyQEiC0



('∀`)「『素直クール』だ!」



彼は、私の名前を知っていただろうか。

私の存在を覚えているだろうか。

塵のような人間の中の一人を、

アホのように全力で庇った馬鹿女神を。

覚えていなくてもいい。

私は、この男を一生見守っていく。

この有限の命尽きるまで、

ずっと、

ずっと。





川 ゚ -゚)座り込んで3秒、のようです FIN


川 ゚ -゚)座り込んで3秒、のようです
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