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ジョルジュ

Author:ジョルジュ
心母少女最終話更新
完結おめでとうございます。
08/03

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( ^ω^)ブーンと心母少女のようです 22 

7 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:09:58.21 ID:j3f+INjO0
22.交換日記 4


          蒼い失楽

・・
・・・
・・・・

1995 10/14
                    デレより


ただ黙々と考えてるだけだから、私達のこのやり取りは
紙の上だけに留めといてね。口にしたって……意味はないじゃない。
扉の向こうからそんな話が出たって、わたしはとぼけるから、そのつもりで、ね。

クーちゃんは見たことあるっけ。わたしの父を。
いっつも語尾に「お」なんかつけてね、一見は優しそうな感じなの。
小さな会社の社長なんだけど、そのせいかあんまり家には長居しなくって。

深夜にかえってくるの。
わたしがはじめて父を嫌悪した理由……



それは中学に入りたての頃だった。

       



12 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:12:20.74 ID:j3f+INjO0
わたしはそのとき、まっくらな部屋で布団にくるまって寝ていた。
明日も制服を着れるんだって、わくわくしながら目を閉じています。
そんなとき、ドアが音もなく開いたから、わたしはびっくりして、
まったく動けなくなった。

叫びそうになったけど、強盗なわけないしとか思ってた。
すると、ドアをあけたその人間はベッドへどんどん近づいていった。

目をとじていても、雰囲気ですぐにわかった。
父だ。
父がいま、私を見下ろしている。

わたしは声をかけたかったけど、いやな気がして黙っていた。


すると、父はゆっくりとかしいで、わたしを布団ごと抱きしめたんです。



      


13 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:14:17.76 ID:j3f+INjO0
意味がわからなかった。
たぬき寝入りなんかやめて、なにすんの!?て叫びたかった。
目は閉じているのに、カっと見開いたような感触がした。

でも、叫べなかった。
起きるまねすれば、殺されるような気がして……



はじまりは、それの後に、わたしの額へキスをしてから終わった。
また音もなく立ち去って……自分の部屋へ向ったらしい。


それがはじまりだった。


     


16 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:18:28.08 ID:j3f+INjO0
1995 10/15
                クーより

……なんと言ったらよいのか。
まるで分からない。
君の父親って奴は、どうしたものなんだ。


すまない。混乱している。
これ以上ものを書いても、きみの父親への怒りしか走らせられないよ




 



18 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:21:52.97 ID:j3f+INjO0
1995 10/16
                   デレより

・・
・・・
・・・・

中学一年のころは基本的に抱きつかれるくらいだった。
けれど、日がたつにつれて回数が増えていって、冬なんかは
毎日だったように思う。

父の温もりがひどく気まずくて、おぞましくって逆に寒気がしました。
わたしは基本的に布団からは頭以外出さないタチなんですが、
この頃になると息苦しさを噛みしめてでも布団に包まっていました。

そして恐ろしかったのは、私に抱きついた父は、朝になると
まるで夜のことなど知らないって笑顔で私に話しかけるのです。

爽やかな朝は、偽りの爽やかに穢れてました。




20 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:24:51.32 ID:j3f+INjO0


中学三年になって、だいたい身体つきも変わったころに、
父はさらに大胆な行動にでるようになった。

わたしが寝ているときは、抱きつくだけでなく胸に触れてみたり、
顎を撫でたりするようになった……とくに顎というのは、
わけがわからず、やられる度にショックで消え入りそうでした。

とりわけ悲しかったのが、夏のけだるい熱帯夜に、
わたしは汗に濡れながら薄布団の中で丸まってい


・・

・・・

                        


(途中での頁の破損。二ページにわたって破り捨てられている。
 続きが17日からなので、16日分の中盤以降が対象と思われる)

 


21 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:27:23.01 ID:j3f+INjO0
1995 10/17
                     クーより

見たくない。読みたくもない。
とつぜんの告白には悲しむしかない。
ただただ、猿ぐつわをかまされたような、いいしれない予感だけが走るだけ……。


君を慰めたい。会って話をしてみたい。
私の願望はなにもかも、君に会うことから始まるんだ。……

それだけの長文が書けたのなら、病気だってもう治りかけなんだろう?

わたしは逆なんだ。どんどん病に冒されていく。
精神的な死に至る病だ。病名も症状もとっくだよね。


あいたいです。慰めさして。
   


23 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:29:53.51 ID:j3f+INjO0


1995 10/19
                    デレより

会えないよ、会えないだよ。

だってこれは父の復讐なんだもの。
母が死んだのだって、父の差し金に決まっている。
そんな悪鬼なんだ。



もうちょっとの辛抱だよ、もうちょっとだけ、ね。

                          

                  今日は、ここまで。



24 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:33:41.01 ID:j3f+INjO0




・・

・・・

・・・・

・・・・・・


・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・



25 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:36:03.00 ID:j3f+INjO0
1995 10/30
                   クーより

今日、この日記をいつもどおり君に渡すつもりだった。
でもそれは叶わなかった。
君は君の家に居なかった。


デレの家にいったとき、警察が詰問していることがすぐにわかった。
なにをしているのか……いやな予感がした、物陰からこっそり窺ったくらい。

君に関係したことなんじゃないかって、ぞっとした。
予感は悪いことにあたってしまった。刑事は君の部屋を物色していた。
内藤の姿が窓越しにうつっていて吐き気がしたが、きみを思っていたので嘔吐はこらえた。


すぐにピンときてしまった。おそらく内藤かペニサスちゃん辺りが通報したに違いない。



失踪したんだろう? きみ。




27 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:38:24.20 ID:j3f+INjO0
うすら寒い曇り空、わたしは思わず絶叫してしまったよ。
あまりのキチガイぶりだったし、警察もそばにいたものだから、
わたしは名残惜しいとかんじながらもその場を離れた。

走りながら振り返ってみると、数人の警官がわたしのほうへ駆けて行くのが見えた。
とっさに嫌悪感が走った。
きみと私とのワンダランドに、くだらない現実世界の公務が介入するなんて、
まったくもって考えられないじゃないか。

だからわたしは裏道を通って、仄暗い喫茶店へ逃げ込んだ。
けだるいマスターは私の様子など気にしていないみたいなので、
机につっぷして息を整えた。水をあおってみると、肺に少しまじって咳き込んだ。

鞄からこれ……交換日記を取り出して、ぱらぱらと手繰って見た。
一ページ、一ページに思い出が詰まっていて、通すだけで涙が込み上げてきた。

そのままだと紙に涙が染みてしまいそうだから、さまよって窓の向こうへ目をやった。
よく晴れた日ほど切ないもんだね。

ホットコーヒーをちびちび飲んで、今後のことを考えた。
でもどうしたって、具体的なことがなにひとつ思い浮かばないんだ。



29 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:41:44.56 ID:j3f+INjO0
現実世界にさしあたっての意味はないし、ワンダランドはデレ……きみがいないと始まらない。
デレが消えたのだから、私も消えようと思っていたけど、まずは君を見つけ出すことが重要だよね。

この日記は……デレにちゃんと届くのかな。
届いてほしい。デレが居ないなら、わたしも消えるって書いたろう。
見つけ出せなかったとき……きみが、失踪じゃなく……死んだ。。。とか知ったときは、
わたしも死のうかな。

きみはどう思っていたか分からないけど、すくなくとも、私は
私ときみは一心同体なんだ。君がいないなら死んでしまえ。

愛しています。
結局きみに面と向って告げられなかった言葉だ。
きみが男に誑かされていたとき、わたしがどれほど涙を流していたか知っているかな。
きみは知らないだろうが、きみの知らない裏で、わたしは薔薇を購入しておいたんだ。

その薔薇が渡されることなく枯れたときも、わたしは泣いた。
ゲラニオール、ゲラニオール、ゲラニオール。
きみは薔薇の香りがしそうだから……。





31 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:44:30.33 ID:j3f+INjO0
1995 11/2
                   クーより

事情聴取……てほどでもないけど、刑事にきみのことを質問された。
やっぱり失踪なようだね。ほら、私はきみのことは何だって分かるじゃないか。

いつもデレの家を訪ねていたということで、けっこう重点的に聞かれたけど、
例の……当日の叫んだ女が私だとはばれていなかった。
だが、なぜその日だけ来なかったのか、とは聞かれたよ。
まったくもってうっとうしいね。現実世界は些細なことばかりを見ていやがる。

無気力にこたえてばかりいた。事情を聞かされたのは君の家の近くだったけど、
しばらくするうちに、内藤が現れて心配そうに私の顔を覗きこんできた。
あの鬼畜がわたしを見ているだなんて、どこまでおぞましいっていうんだ。

あの心配面はしょせん上辺だけで、内心は飄々と次のターゲットでも狙っているんじゃないか?

爪を研いで、奴の首にめり込ませてやりたかった。カッターナイフを持ってこなかったのが悔やまれる。
開放されてからは、くたびれてしょうがなかった。
憎悪が駆け巡った。胃がキリキリして、殺意が噎せ返った。


この日、君を見つけることは出来なかった。



33 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:48:28.62 ID:j3f+INjO0
1995 11/3
                      クーより

あの梅雨に、君を誘い出した崖に立ち尽くした。
秋のせいか草は乾いた音ばかり立てて、奇妙に黒ずんだ部分も目立っていた。

三時半だったのに、もう空は朱いろに染まっていた。
規則的な波飛沫は心地良かった。……



ははは。ここまで書いてばかばかしくなったな。
交換日記なのに、どうして自分のことばっか書いているんだ? クーよ。
デレが居ないからだろう!


 
    


34 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:51:04.70 ID:j3f+INjO0
1995 11/4
                        クーより

君にやっと会えたとしても、この日記は渡さないほうがいいかも知れない。
いずれにしろ、もう交換日記としての体裁は崩れちゃっている。

自分の部屋にこもって、相変わらず頁をめくって思い出に浸っていた。
でも……10/16日のおぞましい君の告白は、悲しみのあまり破いてしまったよ。

あの男……殺してやりたい。
内藤ホライゾンを死なせてやりたい。
復讐してやる。いますぐ出刃包丁でも持って、命の根を絶ってしまいたい。

だが、それをするのは君を見つけてからだ。
神聖なステージの上で、デレの告白を大衆に聞かせてやってから、
私が処刑人になって、血しぶきを私の顔……首……衣服にいい具合に散らせる。
悪魔の鮮血を私が背負って、復讐のステージに幕をおろすのさ。

想像するだけで心が躍る。
現実世界の最後の晩餐はそれにしよう。



36 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:54:35.61 ID:j3f+INjO0
1994 11/5
                        クーより


ひとりっきりで目を覚まし、そうしてこの日記を読み返しては感傷に耽る。
贈り主の所在は分からないというのに、私はそれでもペンを走らせている。

なんて虚しい毎日なんだ……デレ、きみがどこにいるのか、とんと検討につかない。
歩くたびに顔がひきつっていくよ。何してるんだ自分って自分を小ばかにしている。
でも、そんな徒労にきみへの愛を確かめて恍惚とする自分だっている。

デレ……最近ね、わたしって、変なんだ。
今だってそう、白いモヤのようなものが私の目の前を通り過ぎていった。
これって何なんだろうね。現実を切り離したせいなのかな。

幻聴だってきこえるんだ。そういうモヤみたいなのは時折、「殺してヤル」だとか
「誰とシタイの?」とか……あんまりにもハッキリと知覚できるものだから、おぞましいったらありゃしない。

幽霊なのかな……それとも、わたしと君の描いたワンダランドの住人?

……こう書くと、寂しさがふっと現れる。
ワンダランドをはたしてデレはちゃんと考えてくれていたのかな。

わたしの独り相撲だったなんてことはないよね?
きみは創造主のフリをしておいて、俗世の男に身を委ねているわけ……ないよね?


37 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:56:48.82 ID:j3f+INjO0
やっと苦痛から開放されたかと思えば、代わりに君が居ないものだから混乱する。
きみは私の最愛の人のフリをしていたとか、わけないよな?


どうなんだよデレ? ああ、ごめんねごめんね。こんなことを言っちゃって。
わたしはこれでも信じているんだよ? だって、わたしからすればデレ、あなたは
愛を捧げられる唯一の存在じゃない。裏切りを疑っているわけないじゃない。

で、どうなんだ? ほんとうに裏切っていたのか? わたしを結局失楽の箱に閉じ込められただけなのか?



ああ、それでもやっぱりきみを愛しているんだ。いますぐ君の身体を抱きしめて崖から飛び降りてしまいたい。
きみが死んだというなら、わたしだって死んだってことなんだから、躊躇いなんかこれっぽちもない。



裏切るなよ。





      


39 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 01:59:17.64 ID:j3f+INjO0
・・

・・・

・・・・

1995 11/10
                     クーより

しろいモヤが今日、人影に見えたんだ。
ほうれい線の目立っている、三十台くらいの女性で、鼻をすすりながら
わたしの目の前を過ぎていった。

デレ……これをみた途端、わたしは今度こそ君に会えると思ったよ。
何であれ、もう、白いモヤとはまったくの幽霊なのだろう。
ときおり耳にする恨み言は怨念に違いない。

ああ……もうわたしは越えてはならない一線をすぎ、そのまま突っ走っているんだね。
もう虚無しか頭の上に芽生えない。現実にはとことん絶望しきった。

ねえデレ、デレの後ろ影が、日増しに薄くなっていくんだ。
自覚してしまう自分がこわい、情け無い、殺したくなる。
デレ、君はすでに死んでしまったのか? わたしの直感めいたものが、そうだと告げているんだ。

……もし、ほんとうにそうだとしたら、今の私ならきみに会えるのかな。


だとしたら、今度こそ君と私とのワンダランドが築けるかもしれないね。


40 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 02:02:49.46 ID:j3f+INjO0
1995 11/11
                     クーより

デレ、いまならデレと会話できるかもと街中を徘徊したよ。
でも遭遇できたのはケチな亡霊と人類ばかりでね、ひどいものだ。

今日は自分の不思議な力にも気がついた。
近くにいる俗な男……そいつが私に声をかけてくるかどうかが分かってくるんだ。

二三人、試してみたが力は鮮明だった。これは人の心まで読めるようになってしまったのか?
それとも、未来予知みたいなのが出来るように?

しかし、そんなことはどうでもいいことだ。
きみを失ったこの現実に意味はない。いまさらそんな力で何になるってんだ。
街を歩いてみても、溜息ばかりついてしまう。ウンザリ……こんな言葉がお似合いだ。

ああ、この身体さえ飛んでしまえたら……!



デレ、きみは死んだんだろう。

もうね、わたし、デレが死界へ飛び込んだほうがいいなって思えるようになってきたんだ。

最近ね。


42 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 02:04:53.08 ID:j3f+INjO0
1995 11/12
                      クーより

君が現実世界から逸脱したってことなら、わたしだってこの世界から抜け出してしまいたい。
そうして、告げたいんだよ。愛の言葉をね。囁きたいよきみの耳元で。
女と女……ワンダランドでならこの恋愛もご法度ではないんだよ。
いくらでもきみを抱いてやっていいんだ。

そうか。私さえ死んでしまえたら、やっと二人きりになれるのか。



死ねば……死ねば助かるのか。



43 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 02:07:45.95 ID:j3f+INjO0
1995 11/13
                      クーより

助けてデレ。死ね無い。死にきれないよ……。
いまだって躊躇い傷の痛覚が駆け巡っているんだ。痛いよデレ。

どうして死ぬのが怖いのかしら。現実を諦めたんだから、きみのことを抜きに
したってすぐさま飛び去ってしまえそうなのに。
いままでは、死ぬことは瞬きをするようなものとさえ考えていたのに。

怖い。なにが怖いんだろう。
痛いのが怖い? いいや違うんだろうね。
きっときみに裏切られるのが怖いんだよ、デレ。

きみがワンダランドでわたしを拒絶したら?
そうなったらもう、本当にわたしの居場所はないんだ。

バカなことだと笑うかい。
でも、本当に重要なことなんだ。
わたしの一線はこれなんだよ。
君が私の抱擁を受け止めてくれるかなんだよ、デレ。
臆病ものを安心さして。

だから裏切るな。受け止めておくれ。


44 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 02:10:44.93 ID:j3f+INjO0
1995 11/14
                        クーより

死ぬでもなく、生きるでもなく。
わたしは生きる屍なんだろうか。だから亡霊なんかが見えるか。

デレ、きみを愛しています。宇宙のすべてをひっくるめても敵わないほどです。
自分の身など厭いません。わたしの両眼は君だけを見ています。
わたしの全細胞はきみと共鳴するのを待ち侘びています。
この生きるしかばねにどうかお恵みをやってください。

それに、死に切れない理由もひとつあった。
内藤ホライゾンを殺していないからだ。
そう。あの鬼畜を地獄へ叩きつけないかぎり、きみは死界でも安息を得られまい。

地獄へおくるビジョン……それがふつふつと脳裏で再生されるんだ。
気分がいいよ? デレ。愛してます。
あの鬼畜が私の前に跪いて、脂汗をためながら痙攣するんだ。
すべてが混沌になる中、わたしは懐から短剣を取り出し……!


それもこれもきみのためだよ、デレ。愛しています。
現実世界でこれだけの奉仕をすれば、きっときみも私を抱きとめてくれるよね。
そうだよね? 死に切れない理由ってきっとそうなんだよね。
愛してます。


    


46 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 02:13:09.48 ID:j3f+INjO0
1995 11/15
                       クーより

今日もあてなく徘徊していた。
けだるい溜息に付けこんでくる男どもを避けながら歩いているうち、
きみの妹さん、ペニサスちゃんに久々に会ったよ。

姉がどこへ行ってしまったんだろう、と健気に涙を溢していたよ。
それを君は見ているんじゃないか? いけない人だ。
あの鬼畜、内藤ホライゾンはいずれこの健気な娘を狙ってくるだろう。
いやもう狂気に晒されているのかも知れない。

時間はない。いますぐ鬼畜を殺さないといけない。
すこし躊躇ったが……しかし、しかし……いまヤったって、どうしようもない。
ペニサスちゃんには悪いが、わたしは復讐劇をぜひとも作り上げたい。



48 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 02:15:01.66 ID:j3f+INjO0
1995 11/16
                      クーより

話相手なんか居るわけないだろう! いつまでたっても
年月日の下に「クーより」なんて書いているけど、読み手が
執筆者自身なんだからまるで意味がない。

何もかもがふざけている。
デレ! あなただけを愛しています!
どうして君は最期まで目を逸らし続けた。
私の好意が、友情だけじゃないって分かりきっていたことだろう?
ちくしょう。
いつもいつもそうなんだ。
裏目裏目を引いてばっかで、他人は私を本当の意味で見てくれやしない。

わたしの思いが爆発しますように。

あーあもう、まったく嫌になっちゃうよね


笑わば笑え


49 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 02:17:14.45 ID:j3f+INjO0
1995 11/17
                      クーより

世界中の時をとめてあなたと見つめ合えたら……。

ぐちゃぐちゃだった考えが、ここ最近の冷気に促されたみたいだ。
木枯らしがわたしを導いた。自分のやるべきこと、たどる道を突っ走ろうと思う。

しばらくはN市ともお別れだ。次に来るときは君を抱きしめるときだ。
この交換日記はどうしよう。私は全文を記憶しきった……ワンダランドに
持ち込めたってことだから、現実世界のこれは不要のように思える。

決意表明と言わんばかりに焼いてやってもいいかな。
でも、これはきみとの思い出なんだ。かけがえのない明暗との架け橋なんだ。
ワンダランドとの架け橋なんだ。


    


50 : ◆tOPTGOuTpU :2008/11/27(木) 02:19:48.36 ID:j3f+INjO0
どれだけ時間が掛かるのだろう。労力だって計り知れない。
わたしが目的を完遂するころは、21世紀になっているだろうさ。

だけど、忘れないでくれ。わたしはやりきるつもりなんだから。
わたしはデレのことは忘れないよ。最後の最期まで一緒のつもり。



死界の断崖でまた会おう。抱擁しよう。
お互いの背中を、血塗られた指と指とで汚しあうんだ。

勝利と絶対愛を祝いながら、ワンダランドに昇天しよう。


さようなら。

さようなら。


                        (交換日記 4 終)



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